看護師として再スタートを切るとき、だれもが不安になるでしょう。
でも、どんなにブランクがあろうと看護師復職に悩む必要はありません。なぜなら、どこの医療機関や介護施設でも看護師不足が深刻だからです。
しかし、ブランクが長い方にとっては知識や技術を忘れている部分もあり、最新の医療を含め基礎から振り返ることも重要です。
復職する前にしっかりと準備をすれば、不安は大きく軽減され看護師復職の一歩をスムーズに踏み出すことができます。
この記事では、ブランクから看護師復職を成功させるために必要となる研修の案内や、学習のポイントをわかりやすく解説します。
①研修に参加する
多くのブランクのある看護師が、研修を受講することによって看護師復職を成功させています。
看護師の復職支援として、各都道府県ではナースセンターを設置しており、潜在看護師を対象とした研修を行っています。
※40代を中心に様々な年齢層の方が受講されています。
東京都ナースプラザ
東京都では、医療施設に従事する看護職員を確保するため、東京都ナースプラザを設置しており、潜在看護師を対象に復職支援研修を実施しています。
ナースプラザでの研修を受けると看護技術や知識の再確認することができ、同じ受講生との交流をもとに、励まし合うことができます。そのうえ、医療や施設での雰囲気を体感できるなど多くのメリットがあります。
病院体験コース
都内の病院で行われています。
講義、院内見学、演習、病棟実習など。
eナースセンターに登録後、東京都ナースプラザへ申し込む必要があります。
施設体験コース
(都内の診療所・訪問看護ステーション・高齢者施設)で行われます。
講義、施設見学、施設体験。
eナースセンターに登録後、東京都ナースプラザへ申し込む必要があります。
学校に戻って体験コース
ブランクの長い方や看護師経験浅い人を対象に学校での看護を体験できるコースがあります。
参加希望の方は、直接以下の学校へお申し込みください。
広尾看護専門学校 板橋看護専門学校 荏原看護専門学校 府中看護専門学校
北多摩看護専門学校 青梅看護専門学校 南多摩看護専門学校
上記各種学校のお申し込み先
神奈川県ナースセンター
神奈川ナースセンターの研修は、神奈川県の委託事業のため神奈川県内での就業希望の方、神奈川県内に修業中の方を対象にしています。
神奈川ナースセンターでは、最新の医療についての講義や採血や注射などの実技演習を現役看護師から直接指導してもらえる機会があります。
採血の自己学習会をはじめ、『感染対策』『救急蘇生法』『点滴、採血の技術』など、あらゆる看護技術の研修を実施しています。
看護技術を自宅で学習できるよう、DVDの貸し出しも行っています。
済生会神奈川県病院をはじめとする7病院合同の復職支援研修
・済生会神奈川病院
・大口東総合病院
・紫雲会横浜病院
・済生会東神奈川リハビリテーション病院
・脳神経外科東横浜病院
・古川病院
・新横浜リハビリテーション病院
埼玉県ナースセンター
埼玉県では特に慢性的な看護師不足が深刻になっています。
そのため、埼玉県のナースセンターや医療機関では看護師の復職支援に力を入れており、ブランクのある看護師でも再就職しやすい環境を整えている状況です。
求人の募集要項でも、ブランク可の職場が目立ちます。
再就業技術講習会・オーダーメイド技術講習会・eラーニングによる研修
埼玉県内において看護師復職を目指す方を対象にしています。地域の施設を利用して看護の知識や技術を学べます。
②通信講座
日本看護協会が提供するオンライン研修は実践に活かすための内容となっています。
③アプリ
- 『エキスパートナース』
どこの医療機関でも置いてある冊子になりますが、スマホのアプリでも読むことができます。実際の医療現場で役立つ情報満載で、新人ベテラン問わず活用できる内容になっています。 - 『ヤクチエ添付文書』
薬について調べられます。写真や先発品、後発品、メーカーなどもわかりやすく掲載されています。 - 『看護師お役立ちニュース』
看護について最新のニュースや動画を観ることができます。
④YouTube
YouTubeでの学習は、動画で視聴できるため分かりやすく大変おすすめです。
医療系に関する動画はたくさんあるので、自分の学習したい分野をYouTubeを活用して勉強できます。
⑤書 籍
ブランクが長い看護師は、もう一度看護の基本から振り返って学習することが大切です。
過去の参考書も良いですが、医療の世界は日進月歩で進化しているため新しい情報を得ることが重要です。
大きな書店に行くと、医療や看護の専門書がたくさん置いてあり何を買おうか悩むでしょうが、ブランクが長い方は、新しい看護技術の教科書を一冊購入しておくと安心です。看護技術・知識に関しては、古い参考書が役立たない場合もあるからです。
その他、希望する診療科の書籍を準備しておくことをおすすめします。
検査データの本も、コンパクトな物が多いため一冊用意しておくと活用できます。
まとめ
看護師として再び現場に立つためには、事前学習は大切な鍵となります。
看護師としてのブランクは決してハンデではありません。今日からでも少しづつできる範囲で学習していきましょう。
あと重要なことは、実際の現場では教科書通りではないことがあると思いますが、基本的な知識があることでスムーズに業務に取り掛かることができます。
久しぶりの医療現場の復帰は勇気がいることです。でも事前学習をしっかり行い、一歩一歩着実に前進することで再び看護師としての力を取り戻せるはずです。
あなたの努力は必ず身を結び、自信をもって看護の現場に復帰することができます。