ブランクのある看護師が復職した職場で、適応できるかは重要なポイントです。
特に看護師経験が少ない場合、事前学習や実技研修を行っていたにも関わらず、その経験が活かせていないと感じられることもあるかと思います。
実際の医療現場や施設では、働く場所によって業務の流れや、使用する物品も違ったりということがあります。
ベテラン看護師でさえも戸惑うことが多く、なかなか仕事に慣れない事もあるので、ブランクがある方は尚更です。
しかし既存のスタッフや上司たちは、ブランクのあるあなたを直ぐに即戦力と期待することはありません。
しばらくはモチベーションが上がらず、やりがいを実感できない時期が続くと思いますが、しばらくは辛抱していく必要があります。
この記事では、そんな不安を抱えているブランク看護師さんが、出来るだけ早く職場に適応できるよう、私の過去の経験をもとに、アドバイスさせていただきます。
看護師資格あるしそろそろ復職しようかな?
コミュニケーションの重要性
コミュニケーションといっても、最初から積極的に関わっていった方がいいの?
仕事に関しては、最初から自発的にコミュニケーションをとっていった方がいいわね。
プライベートに関しては、周囲に溶け込んでからでいいと思います。
焦らず、様子をみながら…
《そこで、今あなたが心がけるポイントとしては以下の6つになります》
- 常に謙虚に振舞う。
- 挨拶は自分から行う。
- 率先して動くようにする。
- ナースコールは早めにとる。
- わからないことは聞く。
- 仕事を早く覚える努力をする。
新しい環境では、積極的にコミュニケーションをとっていくことが重要ですが、これはあくまでも仕事に関する範囲の事です。
プライベートに関するコミュニケーションは、周囲と馴染んだことを実感した時に行いましょう。ここは受け身の姿勢でいいと思います。
チームメンバーや他の医療スタッフとの関係性を心がけ、仕事面での疑問や不安があれば遠慮せずにその気持ちを表現しましょう。
知識や実技に自信がない場合も、決して受け身にならず、チームメンバーに知恵や協力を得られるように行動していくと良いです。
もし現場がバタバタしていている状況になった場合、自分が取り残されていると感じることもあるかもしれませんが、大丈夫です。
周囲には、そんな不安な気持ちを察してくれるスタッフもいるので、話しやすいメンバーにどんどん仕事を確認するようにしましょう。
自発的な行動があってこそ、周囲の協力姿勢が生まれます。
患者さんとの関わり方
患者さんとの信頼関係は、看護の質に直結します。
《看護師が患者さんとコミュニケーションをとる目的》
・患者さんの不安を解消するため
・患者さんとの信頼関係を築くため
できるだけ患者さんの話を注意深く聞き、共感を示すことで心に寄り添うことができるのですが、仕事に慣れるまでは自分の心に余裕がなくなり、肝心な患者さんに対しての対応が雑になってしまうことがあります。
患者さん一人ひとりのニーズに耳を傾け、優しく丁寧な対応を心掛けることで、患者さんやメンバーからも信頼される看護師になることができます。
患者さんの中には重度の認知症の方もいるでしょう。
ベテラン看護師でも同じことが言えますが、忙しくなると気持ちに余裕がもてなくなり、理解度の低い認知症患者さんの態度についイライラしてしまいます。
でも、このイライラした感情が相手に伝わってしまうと、そこから悪循環が始まってしまいます。
この気持ちは誰にでも起こりうることですが、気持ちを切り替えることで楽に対応が出来るようになります。
ブランク看護師に重要な継続的な学習
・看護師としてのスキルと知識は、常にアップデートが必要です。
・シミュレーション練習や、実際の現場での復讐を通じて必要なスキルを再習得していってください。
・最新の看護技術や、医療知識を学び続けることで自信を持って業務に取り組むことができます。
《ブランク看護師に必要な学習》
ブランクが長い場合は、一度基礎から学習していく必要性があります。
大きな書店に行くと、看護技術や専門分野に関する本は沢山そろっていますし、インターネットや動画でも新しい知識や技術を学ぶ事が出来ます。
自分が不安に思っている点や苦手な手技などがあれば、何度もイメージトレーニングしていくことも大切です。
働く場所にもよりますが、看護師の仕事内容は幅広く覚えることや身に着ける技術もたくさんあります。
最初のうちは、ノートにまとめてそのノートを活用しながら振り返る習慣を身につけましょう。
ブランク看護師の体調管理
看護師の仕事は、どんな職場においても高いストレスを生むことがあります。
常に自己管理と、メンタルヘルス維持に努めることが重要です。
リラクゼーション方法、趣味、運動などを通じてストレスを管理し、定期的な休息をとることが大切です。
食事の管理はもちろんですが、運動をすることで筋力アップが得られ、体温を高く保つことにより免疫力が下がりにくいと実感しています。
私自身も、看護師復職してから10年以上、有酸素運動+筋トレを(3回/週、1回10〜30分)くらいを継続しています。(最近は夜勤前と休日だけしかやりませんが…)
睡眠は特に大切です。
看護師は人の命を預っている緊張感と、多忙な業務内容、人間関係の問題などストレスが非常に溜まりやすい職業といえます。
そんなストレスフルな状態を緩和させるよう、工夫しながら十分な睡眠をとるよう心がけていって欲しいと思います。
自分が心身ともに健康でいることが、良質な看護を提供できることにつながりますし、私生活でも充実感を得ることができます。
いろいろなことに意識を向けることは大変かもしれませんが、習慣化していくことにより徐々に体が慣れてきます。
チームワークの大切さ
協力的なチームワークは、良質な看護に欠かせない要素です。
同僚との協力を深め、サポートし合うことで業務の効率と患者のケアの質が向上します。
チームの一員として、他のメンバーの意見を尊重し、協力的な態度をもつことが大切です。
新しい職場では、予期せぬ状況や変化に直面することがありますが、遠慮なくチームメンバーに協力を求めましょう。
状況に応じて柔軟に対応し、周囲の協力を得ながら対応することで、新しい環境に早く適応し、職場での成功につながります。
ブランク看護師が職場に馴染めないとき
自身の努力もむなしく、職場に馴染めない… それどころか陰湿ないじめにあったり、陰口を言われたり、態度が高圧的だったりとブラックな職場環境も実際に存在します。
努力を継続しても周囲に馴染めない、あるいは自分にはどうしても合わないと感じたら職場の転職する手段もあります。
まとめ
久しぶりの職場復帰は、不安や緊張でいっぱいになると思います。
新しい職場で適応できないという状況は、誰にでも起こりうることです。
働くうえで、自己分析やコミュニケーション、努力する姿勢、サポートの活用、焦らずに取り組むことで徐々に慣れていくことができます。
看護師として新しい職場に適応することは、時に難しいこともありますが、上記のポイントを意識することで、よりスムーズに職場に溶け込み、成長することができます。
最初は完璧でなくても良いという心構えをもち、徐々に自分のペースを見つけていきましょう。
どうしても新しい職場に適応できない、自分には合わないと感じることもあるかと思います。その場合は無理せず転職という手段もあるので、自分に合った職場を見つけることをおすすめします。