過去に様々な事情で看護師を離れた方、家庭の事情… 子育て… あるいは自分自身の健康を優先するため。
しかし今、再び看護師として働くことを決意していることだと思います。
そこでブランクからの働き方で、パートや派遣で働くという選択肢もあります。
この記事では、ブランクのある看護師がパートや派遣で働くことによる柔軟性、家庭とのバランスを保ちながら働けることに焦点をあてていきます。
ブランクを経た後の看護師復職において、パートや派遣がどのように有益であるか、さらに看護師としてのスキルを磨きつつ、生活の質を保ちながら働くためのヒントやアドバイスを提供します。
常勤看護師とパートや派遣で働く看護師の違い
常勤看護師
- 常勤看護師の勤務はフルタイムとなるため、週に最大40時間ほどの勤務となる。
- 福利厚生や社会保険を得ることができる。
- 看護師が常勤で働くことで、リーダー業務や様々な係、委員会活動に参加する。
- 病棟勤務となれば、プライマリー制が多く責任はより大きくなる。
- 収入面では、パート勤務より大きく稼ぐことができる。
パート看護師
- 希望する曜日や日数を選択できる。
- 休みの取りやすさや定時での退勤など、私生活とのバランスがとりやすい。
- ブランクのある看護師にとってパートで働くことは、焦らず医療現場に慣れていくことが可能。
- 病棟勤務の場合は、受け持ち患者の状態により残業になる可能性もあるため、時短勤務やフリーのポジションで働ける病院もある。
常勤の3/4以上の労働
1週間の所定労働時間、1ヶ月の所定労働日数が常勤の3/4以上で、2ヶ月以上雇用することを前提に社会保険の加入対象となります。
派遣看護師
- 派遣看護師は、派遣会社と契約することで、紹介された病院や施設で働くことができる。
- 給与の支給、社会保険や休暇の管理などもすべて派遣会社が行う。
- 派遣の働き方は、単発のものから一定期間が定められているものがあり、契約期間が終わるころに再契約をするか、勤務先の事情によっては契約終了となることがある。
①単発派遣⇒1日や半日のみでのお仕事になります。施設や病院、入浴サービスなど種類は豊富です。夜勤のみのお仕事もあり、1回で35,000円程の給料になります。
②短期派遣⇒同じ職場で2~3ヶ月の契約となります。
介護施設や病院、クリニックなどがメインになります。
③長期派遣⇒産休・育休の代替となることが多く、同じ勤務先で最長3年の契約となります。
④紹介予定派遣⇒お試し期間3~6ヶ月勤務した後に、常勤として働くことができます。
ブランク看護師がパートや派遣看護師の働ける場所
ブランク看護師がパートで働ける職場
ブランクのある看護師がパートで働く場所は病院やクリニック、介護施設や健診センターなど選択肢は沢山あります。
勤務希望日数、曜日、時間も職場によってさまざまな求人が出されているため、生活とのバランスを保ちながら働くことができます。
ブランクのある看護師が派遣で働ける職場
- 特別養護老人ホーム
- デイサービス
- 有料老人ホーム
- 保育園
- 障害者施設
- 訪問入浴
- 健診センター
- 献血センター
- コールセンター
- 病院やクリニック、介護老人施設、介護医療院、訪問看護などの医療機関と定義されている場所では、一定の条件を満たさなければ、看護師が派遣で働くことは禁止されています。
- 条件とは、産休・育休・介護での長期休暇の代替や正職員を前提に働く紹介予定派遣に限り、看護師が派遣で働くことは許可されています。
病院・クリニック
派遣看護師が病院やクリニックで働く場合は紹介予定派遣または育休などの欠員補助が条件となります。
紹介予定派遣の契約期間は2~3ヶ月、育休は1~2年の契約となります。
介護施設
特別養護老人ホーム・有料老人ホーム・デイサービス・訪問入浴も含みます。
単発のバイトや夜勤を募集している施設もあります。
※老健や介護医療院の場合は、病院やクリニックの条件と同じになります。紹介予定派遣、育休などの欠員補助となります。
健診・献血センター
健診センターは、1日に多くの方が受診に訪れるため、採血スキルに自信があり、テキパキとお仕事をこなす方に向いています。平日のみの勤務となり残業はほとんどありません。
献血センターは、土日、祝日に献血に来る人が多いため勤務は不規則になります。
コールセンター
看護師は医療の知識、経験があるためコールセンターでの需要も高くなっています。
患者さんへの対応能力が高いと常勤として登用される場合もあります。
ブランクのある看護師がパートや派遣で働くメリット・デメリット
ブランクのある看護師がパートで働くメリット
- 自由に勤務を選択できること。
- 生活に支障なく、ライフワークバランスを保ちながら働ける。
- 責任の重圧がなく、ストレス少なく働くことができる。
- 委員会活動やリーダー業務が免除されることが多いが、職場によっては常勤不足により委員会やリーダーを任されることもある。
- 同じ職場でパートから正職員として働くこともできる。
ブランクのある看護師がパートで働くデメリット
- パートで働くことの一番のデメリットは、収入が低いこと。
- ボーナスがないことや福利厚生などを考えると不利になる。
ブランクのある看護師が派遣で働くメリット
- 時給が高め設定。
- 責任の重圧がなく、ストレス少なく働くことができる。
- 委員会活動やリーダー業務が免除される。
ブランクのある看護師が派遣で働くデメリット
- 昇給や賞与がない
- 契約更新は最大3年
- 疎外感や孤独感を感じる
パートや派遣で働く看護師の給料
看護師の給料は地域や職場の規模によっても違いがあり、都市部ほど人口が多く病院や施設の収益も高いため、看護師の給料も高めとなります。
特に派遣看護師の給料は、比較的高めの設定になっています。
パートや派遣はこんな人におすすめ!
- 長期ブランクがある場合。
- 子育て中や親の介護がありフルタイムで働くのが難しい人。
- 趣味に時間を優先させたい人。
- 体力的に常勤は厳しいと感じる人。
- 責任の負担がなく働きたい人。
- ダブルワークで働きたい人。
まとめ
ブランクのある看護師がパートや派遣で働くメリットは、生活とのバランスや責任の負担を軽減させながら働くことができます。
特にブランクが長いと不安要素が多いと思われますが、パートや派遣での働き方を取り入れることで無理なく看護師復職を実現することができます。
ぜひ安心して看護師復職できるようチャレンジしてみてください。